『花はニセモノ』仙石寛子 著
【内容紹介】話題騒然!!「楽園」web増刊で連載の「不本意に女体化した青年×青年」の異色BL。ハートフルしんみり系恋愛漫画の旗手だけに全篇切なさMAX。描きおろし後日談を含めた全一巻。
こんにちは☆ ちぃです(*┃∀┃*)ノ
今回は異色BL……BLだったんだ!コレ!あまりBLといった感じはしないのですが……(;^_^A
「花はニセモノ」を紹介したと思います。
簡単にあらすじを説明すると、森くんと歩くんは男性同士のカップルですが、神様の余計な気遣いで歩くんが女の子になってしまった。
ゲイである森くんは女の子になった彼氏に戸惑いを隠しきれずに……。
「なんで女になっちゃうんだ…!!」
「女になっても俺は俺なんだけど……駄目?」
よくあるトランスセクシュアルファンタジー(TSF)ですが、注目すべき点はもともとは男性同士のカップルであることですね。
従来の同題材の作品であれば「女になったお前でも愛してる!」「男とか女とか関係ねぇ!」と言ったような熱い展開があるのですが、
こちらは冷静に「女性になったのだから順応しなきゃ」「でも彼氏として愛していたのに、急に彼女になったって言われても」といった苦悩が見え隠れしているのは、とてもリアルで他作品とは違う感じで、すごくいい点だと思います。
設定は服や過去まで女性に変えてしまうあたり神様は芸が細かいと関心するご都合主義っぽい感じもありながら、女性としての生活の生々しさに一喜一憂している感じはリアルだったりと、緩さと張りつめた感じがいいバランス。
それでいて「女になった彼氏を愛せるか」「女になった自分を愛してもらえるか」という感じはとてもシリアスであり、「愛に性別は関係あるのかないのか」といった不変のテーマでもある。
「俺だって好きで女になったんじゃない…!」
初めっからウジウジ悩んでいた森くんに対して、女になった自分に順応しようとする歩くん。それでも唯一男であったことを知っている森くんに女の子扱いされることに戸惑いや怒りすら露わにし、中盤はかなりのすれ違いっぷり。
読んでいるこちら側もどれが正解か分からない。というのもメインの2人の気持ちがはっきりしていないので、かなりモヤモヤ。
2人の「ずっと一緒にいられたらいいな」という願いを神様が聞いて男女のカップルにしたけれど、この2人ならなんだかんだで男同士でも「ずっと一緒にいられる」んじゃないかなーと思ったり。
「性」という壁にぶち当たった2人がどういう結論を出すのか、どういった結末になるのか……。
「朝起きたら女の子になってた」というありきたりなトランスセクシュアルファンタジーでありながら、リアルな心情と設定はとても面白いです。
異色BLなんて言われているけど、男性同士のカップルが主人公なだけでBLのソレとはまるで違うと思います。
(正直男性同士のカップルがメインだからってなんでもBLという枠組みにすればいいってもんじゃないとも思っている。)
正直もっともっと掘り下げられそうな設定ではあったけど、変な重苦しさが出そうなので、実は丁度いいボリュームなのかなとも思います。
昔、別記事でも触れましたが夫くんが「俺が女になりたいって言ったらどうする?」って聞いてきたことがあります。
そのときは「応援もするし、アドバイスもサポートもするけれど、私は女性を愛せないから別れるよ」と返しました。
今でもその気持ちは変わりませんが、今後10年20年と恋愛を超えた家族間の愛情が勝れば、その気持ちも変わるのかなと思います。
この作品を読んで、その時の質問された時の気持ちを思い出しました。それと同時に今一度ついつい忘れがちな「恋愛と性別」という難題に目を向けてみようかなと思える作品でした。
良ければ是非(*┃ω┃*)ノシ
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今回は異色BL……BLだったんだ!コレ!あまりBLといった感じはしないのですが……(;^_^A
「花はニセモノ」を紹介したと思います。
簡単にあらすじを説明すると、森くんと歩くんは男性同士のカップルですが、神様の余計な気遣いで歩くんが女の子になってしまった。
ゲイである森くんは女の子になった彼氏に戸惑いを隠しきれずに……。
「なんで女になっちゃうんだ…!!」
「女になっても俺は俺なんだけど……駄目?」
よくあるトランスセクシュアルファンタジー(TSF)ですが、注目すべき点はもともとは男性同士のカップルであることですね。
従来の同題材の作品であれば「女になったお前でも愛してる!」「男とか女とか関係ねぇ!」と言ったような熱い展開があるのですが、
こちらは冷静に「女性になったのだから順応しなきゃ」「でも彼氏として愛していたのに、急に彼女になったって言われても」といった苦悩が見え隠れしているのは、とてもリアルで他作品とは違う感じで、すごくいい点だと思います。
設定は服や過去まで女性に変えてしまうあたり神様は芸が細かいと関心するご都合主義っぽい感じもありながら、女性としての生活の生々しさに一喜一憂している感じはリアルだったりと、緩さと張りつめた感じがいいバランス。
それでいて「女になった彼氏を愛せるか」「女になった自分を愛してもらえるか」という感じはとてもシリアスであり、「愛に性別は関係あるのかないのか」といった不変のテーマでもある。
「俺だって好きで女になったんじゃない…!」
初めっからウジウジ悩んでいた森くんに対して、女になった自分に順応しようとする歩くん。それでも唯一男であったことを知っている森くんに女の子扱いされることに戸惑いや怒りすら露わにし、中盤はかなりのすれ違いっぷり。
読んでいるこちら側もどれが正解か分からない。というのもメインの2人の気持ちがはっきりしていないので、かなりモヤモヤ。
2人の「ずっと一緒にいられたらいいな」という願いを神様が聞いて男女のカップルにしたけれど、この2人ならなんだかんだで男同士でも「ずっと一緒にいられる」んじゃないかなーと思ったり。
「性」という壁にぶち当たった2人がどういう結論を出すのか、どういった結末になるのか……。
「朝起きたら女の子になってた」というありきたりなトランスセクシュアルファンタジーでありながら、リアルな心情と設定はとても面白いです。
異色BLなんて言われているけど、男性同士のカップルが主人公なだけでBLのソレとはまるで違うと思います。
(正直男性同士のカップルがメインだからってなんでもBLという枠組みにすればいいってもんじゃないとも思っている。)
正直もっともっと掘り下げられそうな設定ではあったけど、変な重苦しさが出そうなので、実は丁度いいボリュームなのかなとも思います。
昔、別記事でも触れましたが夫くんが「俺が女になりたいって言ったらどうする?」って聞いてきたことがあります。
そのときは「応援もするし、アドバイスもサポートもするけれど、私は女性を愛せないから別れるよ」と返しました。
今でもその気持ちは変わりませんが、今後10年20年と恋愛を超えた家族間の愛情が勝れば、その気持ちも変わるのかなと思います。
この作品を読んで、その時の質問された時の気持ちを思い出しました。それと同時に今一度ついつい忘れがちな「恋愛と性別」という難題に目を向けてみようかなと思える作品でした。
良ければ是非(*┃ω┃*)ノシ
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