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Channel: 俺の嫁ちゃん、元男子。(ちぃのGID-MtFの4コマブログ)
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【感想】キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか【自伝】

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キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか』ダン・サヴェージ 著


キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか
キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか
3,456円
Amazon


同性カップルが養子縁組によって子どもを迎えるまでの事の次第を等身大で綴った
痛快ノンフィクション。

ダンとテリーはゲイのカップル。

オープン・アダプション(開かれた養子縁組)で子どもを迎えようと決めた二人だが、男二人で「育ての親」になるという挑戦に加え、「生みの母親」であるホームレスのパンク少女メリッサの事情も絡んで、縁組成立まで一喜一憂の道のりに……。

前例のないさまざまなステップを踏破して、ついに愛する息子D・Jの親になるまでの自身の体験を、機知とユーモアたっぷりに語る。

自虐・下ネタ満載で(その実、真摯に)経験を語り、同性愛への偏見に対しては辛辣な皮肉の乱れ撃ち! この愛すべき著者は、世界的なムーブメントとなったIt Gets Better Projectの発起人にして「アメリカで最も有名な同性愛者の権利擁護活動家の一人」(ハフィントンポスト)。

何が人を親にするんだろう、家族って何だろう──読み進むほどにページを繰る手が
もどかしいほど加速する、新しいかたちの家族の誕生物語。
 
★★★
 
こんにちは☆ ちぃです(*┃∀┃*)ノ
 
今回はコラムニストのダン・サヴェージさんとその彼氏テリーがオープン・アダプション(オープンな養子縁組)によって赤ちゃんを授かるまでのノンフィクションである

キッド――僕と彼氏はいかにして赤ちゃんを授かったか(The Kid:What Happened After My Boyfriend And I Decided To Go Get Pregenant An Adoption Story)』をご紹介します。
 
まず「オープン・アダプション(オープンな養子縁組)」とはなんなのか?
 
オープン・アダプションでは、生みの母親が予備審査を通過してきたカップルたちの中から自分の子どもを託す過程を選び出し、

会ってみてうまくいけば、養子縁組成立後にどのくらいの頻度で連絡を取り合うかなどを決められる。

つまり養子が養親と親子になってからでも、生みの親との関係を持ち続けられるということ。

なので「生みの親は自分の子どもとの関わりを持ち続けられる」し、子どもも「私を産んでくれた親はどこで何しているのだろう?何故私を養子に出したのだろう」と悩むことがない(聞こうと思ったら本人に聞けるから)といった特徴がある。
 
ダンとテリーは代理出産などいろいろ考えた末この「オープン・アダプション」により赤ちゃんを授かることに決めました。
 
ちなみにこの書籍、日本では2016年に発売されていますが、アメリカでの刊行は1999年、17年も前の書籍ということにも驚きですね。
 
1999年当時私は従来のお父さんお母さん子どもという家族構成に縛られてて、自分のことや周りのことを蔑ろにしてた時期に遠くシアトルで男性同士のカップルが子育てしてたと思うと…なんとも言えない気持ちになります。
 
本書は、子を持つためにいろいろな手段を考え、それまでの自分を振り返り、オープン・アダプションのセミナーへの参加、養父母候補者のリストに載るための書類作成を「受精」
 
候補の中から生みの母から選ばれ、実際に会い、関係を深めたり、友人や親族への報告などを「妊娠」
 
そして出産し、ダンとテリー、生みの母であるメリッサとの病院でのやり取りを「出産」
 
そして子育て、父親としての日々を「後産」として分けていて、特に「受精」の章はページ数的にも内容的にもかなりボリューミーで、皮肉屋のダンのテイスト満載という感じでした。
 
というよりもダンのそのテイストの皮肉・下ネタ・ブラックジョーク、そしてかなり赤裸々な文章になかなかついていけず初めは苦戦しましたが。。。
 
ハイテンションなダンの母親や感情表現があまり豊かではないテリーの母親、そして独特の雰囲気を持つ養子の生みの母メリッサと

生き生きとしたキャラクターが本書を彩っている感じで、確かにボリューミーな内容ですが、それ故にとても楽しめる作品だと感じました。
 
どこを切り取っても読みごたえのある作品で、特にゲイならでは…というかセックスコラムニストだからなのか、視点がとにかく面白いし、

ところどころ自分本位になりがちな部分もありながら、それでも第三者的に冷静に分析してる部分が、なんというか痛快……というよりも「発見」という感じでした。
 
はじめの読むきっかけは「ゲイのカップルが養子縁組で赤ちゃんを授かった話」ということで漠然と「どうやって?」それには「どんな苦悩が?」とか「周りの反応は?」とか。
 
そういうことが気になって読み始めたのですが、もちろんそこも充分にくみ取れるけれど、

読後はオープン・アダプションのシステムやダンとテリー、そして養子のD・Jの家族の可能性にワクワクした気分でした。
 
最後にダンとテリーが「It Gets Better」運動との関わりで、ゲイであることを理由にいじめを受けたのを苦にして自殺したニュースを機に自身の体験を語る動画をアップロードし話題になった動画を紹介します。
 

 
こちらの動画はメッセージ性も素晴らしいので是非!

※こちらの動画は英語版ですが日本語字幕版もあります
 
また2人の子どもD・Jの姿も見られますので、「キッド」と合わせて見ても良いかもです!

ではでは(*┃ω┃*)ノシ

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